モバイルネットワーク事業者は、2G/3Gのサービス終了計画を公表しており、世界各地でユーザーを移行させるため、5Gサービスの周波数帯を解放する計画を立てています。ただ、その進捗は国・地域によってフェーズが異なり、2G/3GのIoTデバイスやアプリケーションを運用している企業は、製品の今後の世代の計画のために代替手段を慎重に選定する必要があります。

IoT接続は常に、コスト・容量・速度・消費電力のトレードオフで決まります。企業が接続方法を選定する際に、これらの要素が重要となります。低コストかつ省電力で、比較的低速の接続を提供するLPWA（Low Power Wide Area）技術は多数ありますが、グローバルなカバレッジは必ずしも遍在しておらず、一部のアプリケーションが要求する速度や低遅延に対応できる選択肢が多様にあるとは言えません。

カバレッジ内にある固定されたデバイス（例：スマートメーターや農業用途）の2Gの代替はLPWAが現実的と言えます。一方、移動するデバイスで、広範なカバレッジを要する製品にはセルラー網の方が適しています。NB-IoT（Narrowband IoT）は、低コスト・低消費電力でありながら、多くのIoTアプリケーションに十分な容量を提供する有力な選択肢です。ただし、国・地域によってはネットワーク展開が想定ほど迅速ではないため、カバレッジに関する懸念が残っています。

これらの結果、2G/3Gのサービス終了と、未だ導入途上にある5Gの間のギャップをLTEが埋めています。5Gは当面、多くのIoT用途にとって過剰な容量と低遅延を提供する一方で、コストが高くカバレッジも未整備です。そのため、さまざまなバリエーションのLTEが、主流IoTアプリケーション向けのセルラー接続の代替案として名乗りをあげています。これらのポイントは、先日のQuectelのウェビナー『The best technologies for replacing 2G and 3G for IoT 』にて取り上げ、用途ごとにベストな代替案と、2G/3GからLTEへ移行するためのステップをご説明しました。視聴はこちら： https://www.quectel.com/masterclass-library/best-iot-technologies-replacing-2g-3g

2G/3Gのサービス終了に備えて、ベストなLTE接続を選ぶには

LTEには複数のカテゴリがあり、IoT用途ではCat.MとCat.1が最も一般的です。これらは省電力性、比較的低コストな接続、そして多くのアプリケーションに十分な容量を備えたモジュールという特長を併せ持ちます。またCat.1 bisは、単一アンテナでCat.1より低い性能となりますが、コスト効率に優れ、現行の2G/3Gユースケースの要件を満たす性能を提供しています。

もう一つの選択肢はLTE450で、450MHz帯を利用して2G/3Gに代わる省エネルギーかつlong-rangeを提供します。LPWAと親和性の高い低データ量のアプリケーションに最適で、特にスマートメーター接続に適しています。LTE Cat.1やCat.1 bisと並び、LTE450は2G/3Gサービス終了後の代替案と言えます。最近のQuectelのウェビナー『How LTE Cat 1 and LTE 450 modules support 2G and 3G IoT applications』では、各LTEタイプのメリットを相対的に比較し、今後採用すべき接続方法の選定に役立つ情報をご提供しました。視聴はこちらより： https://www.quectel.com/masterclass-library/lte-cat-1-lte-450-module-applications

LTEには幅広い性能と価格帯があり、音声（VoLTE等）など有益な機能を含めることが可能なため、IoTソリューションプロバイダーにとって裾野の広い技術です。課題は、お客様が必要としている要件を見極め、製品の性能に沿って具体的に掘り下げて評価することです。いずれにせよ、LTEの各オプションは、2G/3Gサービス終了後も、各IoTデバイスのニーズに応え続ける選択肢をご提供します。

これらのテーマは、Quectelのウェビナー『When to choose LTE connectivity for IoT projects』でさらに深掘りされており、LTEの基本機能とIoT導入によってもたらされる価値をご紹介しています。また、ネットワーク接続プロファイルの導入（Network Injection）プロセスを解説し、日本の特別なユースケースもご案内しています。視聴はこちらより： https://www.quectel.com/masterclass-library/lte-connectivity-iot-projects